個室重視の間取りは子供にはよくない |
最近では小学校にまで「人権」などという言葉が使われています。それゆえに子供に一つの個室を与えることはあたりまえで、子供のプライバシーに触れにくい環境を親が自ら作ってしまってます。子供はその部屋の中で、自分の世界を作って誰にも干渉されない空間として使い、人との関わりが薄くなり、テレビゲームなどと対話するような生活になります。
この閉鎖された個室の中で育ち、毎日安全な通学路を通って通学し、皆同じ環境で生活する友人と遊び、両親との接触の機会も少なく育った子供達は、青年期になっても通勤や通学の時間さえ環境から孤立して、自分の殻に閉じこもりやすくなります。
そのことからも、幼い成長期の住環境が人間形成に大きく影響することを前提に家造りをする必要がある訳です。例えば子供部屋は、ある程度子供がすごせる空間であれば十分であり、必ずしもドアを付ける必要はないはずです。ドアを閉めると密室になってしまうのはよいことではありません。ましてや中から鍵をかけることが出来るようなものは、いつでも親との関係を絶つ鍵を子供に渡してしまうようなものです。
すでに子供が思春期であれば別ですが、比較的家族が多く通るところの一角に、ドアを付けずにアコーディオンカーテンなどで囲った空間を与えるとか、子供部屋を通らないと目的の部屋に行けないという間取りにして、コニュニケーションがとれるような環境にするのが良いと思われます。子供が少々嫌がっても、それが人間形成には大変重要なことなのですから一考の価値はあります。
人は環境の動物だといいます。子供にとっては不満な間取りであっても、その環境に合わせた生活や行動を仕方なくでもとるものです。子供が望む、閉鎖された部屋を一時の感情で与えてしまうか、子供の人間形成を考えて、子供には不満でも開放された空間にするかは親の判断一つにかかっています。
間取りを考える場合、「生活しやすい」とか「使い勝手がいい」などというだけでなく、あえて不便に作ることで貴重なモノを得られることもあるわけです。このようなことからも間取りとは重要なことであることがわかり、皆がそのようにしているからそれが正しいということはないのです。
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天井裏の空間は使わない手はない |
どこの家にも普段は滅多に使わないが、絶対に捨てられてないモノがあります。子供が学校で作った作品などは、その時は大したモノではなくても、長い時がたてば思い出の宝物として、自分や、家族の財産になります。また、ご主人や奥さんも自分だけの秘密の宝物や思い出の一品なんかがあるのではないでしょうか。それらは、生涯の宝物として長く保存しておきたいものです。
しかし、問題になるのはやはり収納スペースです。いくら宝物でもそれらをみんな、部屋に飾ったりしておく訳にもいきません。一時は飾っても、数が増えるに従い順次どこかえ収納していかなくてはいけません。このようなモノを収納しておくのにぴったりなのが、天井裏の収納スペースです。
設計のだんきでは、とかく総合的な間取りのことやシステムキッチンなどの箱モノの選定に気をとられて、こういった地味な内容のことは忘れがちです。家が完成してから「天井裏に収納部屋を作っておけばよかった」と後悔することがよくあります。そのようなおもいをしない為にも、天井裏の収納部屋について、一度は検討することをお勧めします。
天井裏は気温の温度差は激しいですが、雨漏りや湿気の心配はありません。出来れば多少換気が出来るように大きめの窓を2つ付けておくと良い環境で収納物を保管しておくことが出来ます。一軒の家での収納スペースには限りがあります。
どこでも収納スペースを取れるというものでもありません。収納空間として確保できる場所は、必ず収納できるような作りにしておくことが、後々後悔しない為の堅いやり方です。
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高い位置の戸棚は開閉に注意 |
数年前から新築をしたり、キッチンの増改築をするお客様のほとんどは、大型のシステムキッチンになると、ほとんど天井からの吊り戸棚がついていて、収納に便利なように出来ています。反面、気をつけなければいけないこともあります。
それは天井からの吊戸棚の扉を開けたときに、蛍光灯などの照明器具に当たってしまうことです。信じられないようなことですが、こういった細かいミスというのはよくあるものです。
まったくに新築の場合であれば、このようなことも少ないでしょうが、既存の台所を改造してシステムキッチンや天井からの吊り戸棚を新しくいれたような時によく起こるミスです。既存の台所である場合、台所スペースが狭いことが多く、ということは天井も狭い訳です。そこに大きな戸棚が入ってくれば、最初の計算が狂って失敗をしてしまいます。
たかが照明器具ですが、ちょっと移動するだけでも面倒で以外と厄介なモノです。いずれにしても、設計の段階から細かいとこにも気を配っておけば、こういった失敗はなくなるはずです。みなさんも失敗しないように、このような部分を意識的に見ることが大切です。
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浴室のタイルはどうやって選べばいいの? |
浴室に足下のタイルのも実に様々なものがあります。選ぶ際なにを基準に選べばよいのか迷うところでしょうが、やはり「見た目」よりも「安全」で選んで頂きたいものですというのもタイルにはいろんな大きさがあります。一般的に大きいモノは見た目がよいとされて、主にホテルや旅館の業務用に使われています。最近ではその見た目の良さから一般家庭でも使われることが多くなりました。
しかし、この大きいタイルは滑りやすく、お年寄りが足を滑らしてけがをしたという報告が実に多いのです。お年寄りが足を滑らしてヒヤッとする人が多いそうです。タイルに石鹸や洗剤の泡が付着することで大変滑りやすくなるのです。
そこで、このような大きいタイルではなく、小さいタイルをお勧めします。これだタイル同士継ぎ目が多くなり、結果としてそれがストッパーの役目をして滑りにくい地面を作ってくれます。このようなタイルは「モザイクタイル」と言って、それなりに美観もよいので、タイルを選ぶ際にはこの小さなタイルがお勧めです。間違っても超大型のタイルや大理石などは選んではいけません。見栄を張ったはいいが、その裏で転んでいては本末転倒もいいところです。
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日頃浴室を上手に乾燥させる |
浴室を使用した後に乾燥させるのは絶対必要なことです。使ったままで換気扇も回さず、閉めきったままにておくとアッと居馬に黒カビがあちらこちらから繁殖してきます。簡単に浴室内の温度や湿気を下げるには、使用後浴室内一面に水をかけてお湯の水滴をすべて流してしまえば、浴室内の温度も下がり湿気対策にもなります。
このようにしたとしても、換気扇は回しておかないといけません。それも3時間〜5時間は回しておかないと十分に乾燥させることは出来ません。しかし朝夜と浴室を使用する場合、家に留守番が居ない限り、ほぼ一日換気扇は回り続けることになります。注意してこまめにスイッチを切るように心がければ出来ないこともないでしょうがそれも面倒です。
そこで、タイマー付きの換気扇をお勧めします。これは読んで字のごとく、時間をセットすれば自動的に換気扇の電源がきれて運転を中止するというものです。これを付ければ、1日中回しっぱなしにして余計な電気代を払うこともありませんし、換気扇の電源を切ることをいつも気にする必要もありません。必要な時に必要な時間だけ回しておけばいいのです。
これで節約できる電気代も居年間にすれば相当な金額になるのではないでしょうか?「ちりも積もれば山となる」と言います。このような小さな節約でも、家の中で10〜20ケも発見して実行すれば、何十年後には大変な財産を残しているかもしれませんよ。
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